こんにちは!シンガポールでのキャリアを応援する「トラたび」です。
シンガポールでの転職活動、最初の、そして最大の関門が「英文レジュメ(CV)」です。
「日本の履歴書と何が違うの?」
「”JOB型採用”って聞くけど、どうアピールすればいい?」
「ぶっちゃけ、書類選考に通らない…」
「すぐに使える書き方やテンプレートが欲しい!」
そんな悩みを抱えていませんか?
結論から言うと、日本の「職務経歴書」をそのまま翻訳しただけでは、シンガポールの書類選考を突破するのは難しいです。
この記事では、元シンガポール人材紹介エージェントの私が、採用担当者や企業が「レジュメのどこを見ているか」という裏側を知り尽くしたプロの視点で、シンガポールの「JOB型採用」を突破するための実践的な英文レジュメの書き方を徹底解説します。
すぐに使えるテンプレートも用意しています。この記事を読んで、まずは最初の関門である書類選考を突破しましょう!

なぜシンガポール転職で「英文レジュメ」が最重要なのか?
シンガポール転職で英文レジュメが最重要な理由。それは、シンガポールが典型的な「JOB型採用」市場だからです。
日本の「メンバーシップ型」とシンガポールの「JOB型」の違い
まず、日本とシンガポールの採用スタイルの根本的な違いを理解しましょう。
- 日本(メンバーシップ型):
新卒一括採用に代表されるように、「人(ポテンシャル)」を採用し、会社(組織)に合うように育てていくスタイルです。履歴書では年齢や人柄、職務経歴書では「何を経験してきたか」というプロセスが重視されがちです。 - シンガポール(JOB型):
企業は「特定のポジション(Job)」の空きを埋めるために採用活動をします。採用の基準はただ一つ、「あなたはこのJD(Job Description=職務記述書)に書かれた業務をすぐに遂行できますか?」です。
シンガポール政府は、公平な採用選考を義務付ける「Fair Consideration Framework (FCF)」を導入しており、年齢、性別、国籍、人種など、職務に関係のない要素で選考することを厳しく禁じています。
(出典: シンガポール人材開発省 (MOM) – Fair Consideration Framework)
だからこそ、顔写真、年齢、性別といった個人属性を書く必要がなく(むしろ書いてはいけません)、純粋な「スキルと実績」だけで判断されるのです。
結論:英文レジュメは「JD(職務記述書)への回答用紙」である
JOB型採用における英文レジュメは、あなたの「過去の記録」ではありません。
それは、「私こそが、御社が探しているこのポジションにふさわしい人材です」と証明するための「JDへの回答用紙」であり、「提案書」なのです。
【テンプレート付】シンガポール転職で使う英文レジュメの基本構成
では、具体的に何を書けばいいのでしょうか?
採用担当者は非常に多忙で、1通のレジュメにかける時間は最初のスクリーニングで30秒とも言われています。見やすく、簡潔なフォーマットが命です。
一般的にA4用紙1〜2枚に収めるのがベストです。



これが基本の構成です。この順番で書きましょう。
【英文レジュメ テンプレート】
1. Personal Details (個人情報)
- Full Name (氏名): Taro Yamada
- Phone Number (電話番号): +65 1234 5678 (シンガポールの番号が望ましい)
- Email Address (メールアドレス): taro.yamada@email.com
- LinkedIn URL (任意): (URLを記載)
- Visa Status (任意だが重要): (例: PR Holder, Dependent Pass Holder など)
※年齢、性別、生年月日、顔写真は絶対に不要です。
2. Career Summary / Objective (キャリアの要約)
(ここに3〜5行で、自分のキャリアのハイライトや、応募ポジションにどう貢献できるかを凝縮して書きます)
例: “Over 5 years of experience in B2B sales within the IT industry, specializing in… (IT業界での5年以上のB2B営業経験、特に~を専門とし…)”
3. Work Experience (職務経歴)
(逆時系列=新しい順に書きます)
[Company Name] (会社名) – Singapore (勤務地)
[Job Title] (役職) (MM/YYYY – MM/YYYY or Present) (在籍期間)
- (ここに実績や役割を箇条書きで書きます)
- (詳細は次のセクションで解説します)
[Previous Company Name] (前の会社名) – Tokyo, Japan
[Job Title] (役職) (MM/YYYY – MM/YYYY)
- (同様に箇条書きで記載)
4. Education (学歴)
[University Name] (大学名) – Tokyo, Japan
Bachelor of (学部名) (MM/YYYY) (卒業年月)
5. Skills (スキル)
- Languages: Japanese (Native), English (Business Level – TOEIC 900)
- Technical Skills: Microsoft Office (Word, Excel, PowerPoint), Salesforce, Python (Basic)
6. (任意) Others (その他)
“References available upon request” (推薦状は要求があれば提出可能です) の一文でOK。
【実践術】JOB型採用を突破する「Work Experience」の書き方
レジュメの中で最も重要な「Work Experience(職務経歴)」セクション。
ここでライバルと差がつきます。
結論:あなたの行動と「結果(実績)」を具体的に示してください。
NG例:日本の職務経歴書をそのまま翻訳する
よくあるNG例は、日本の職務経歴書のように「担当業務」を羅列することです。
NG例:
– 営業活動を担当
– チームのマネジメント
– 顧客レポートの作成
これでは、あなたが「何をしたか(Task)」はわかっても、「どれだけの成果を出したか(Result)」が全く伝わりません。
秘訣①:「数字」で具体的に示す(最重要)
JOB型採用では、あなたが「どれだけ会社に貢献できるか」が全てです。
実績は必ず「数字」で示しましょう。
OK例:
– Achieved 120% of sales target for 3 consecutive quarters. (3四半期連続で営業目標の120%を達成)
– Managed a team of 5 members and improved team productivity by 15%. (5名のチームを管理し、チームの生産性を15%向上させた)
– Developed a new reporting system, reducing man-hours by 10 hours/week. (新しいレポートシステムを開発し、工数を週10時間削減した)
秘訣②:「Power Verb(動詞)」で能動的にアピールする
実績の書き出しは、”Responsible for…” (~を担当) ではなく、あなたが「何をしたか」を強く示す “Power Verb” (力強い動詞) から始めましょう。
よく使うPower Verb例:
- 達成した: Achieved, Completed, Exceeded, Delivered
- 改善した: Improved, Increased, Reduced, Streamlined
- 管理した: Managed, Led, Supervised, Coordinated
- 開発・作成した: Developed, Created, Implemented, Launched
秘訣③:「STAR」または「CARL」の法則で整理する
実績が書きにくい場合は、このフレームワークで整理してみてください。
- STAR: Situation (状況), Task (課題), Action (行動), Result (結果)
- CARL: Context (背景), Action (行動), Result (結果), Learning (学び)
(S/C)どんな状況・背景で → (T)どんな課題があり → (A)あなたがどう行動し → (R)どんな結果が出たか。
レジュメに書くのは主に「Action」と「Result」ですが、この流れで整理するとアピールポイントが明確になります。
【ケース別】元エージェントが教える「これは即NG」な落とし穴
どれだけ経歴が素晴らしくても、小さなミスで「プロ意識が低い」と判断され、即NGになるケースがあります。



落とし穴①:誤字脱字・文法ミス (Typo/Grammar Error)
致命的です。ビジネス文書であるレジュメにミスがある時点で、「仕事が雑な人」というレッテルを貼られてしまいます。
必ず「Grammarly」などのツールを使ったり、ネイティブの友人・エージェントにチェックしてもらいましょう。
落とし穴②:A4で2枚を超える(長すぎる)
前述の通り、多忙な採用担当者は長いレジュメを読みません。
「要点をまとめる能力がない」と見なされます。アピールしたい気持ちを抑え、JDに関連する実績に絞り込み、A4で2枚以内に収めましょう。
落とし穴③:JDを読んでいない「使い回し」のレジュメ
これが一番やってはいけないことです。
H2-1で述べた通り、レジュメは「JDへの回答用紙」です。応募先のJDを読み込まずに、どの会社にも同じレジュメを送っても響きません。
応募先のJDで使われているキーワード(例: “Digital Marketing”, “Project Management”など)を、あなたの「Career Summary」や「Work Experience」に意識的に盛り込みましょう。
(これは、ATSと呼ばれる採用管理システムによる自動スクリーニングを通過するためにも非常に重要です!)
まとめ:レジュメは「シンガポール転職の入場券」
最後に、シンガポール転職における英文レジュメのポイントをまとめます。
- シンガポールは「JOB型採用」。レジュメは「JDへの回答用紙」と心得る。
- 年齢・性別・顔写真は不要。A4で1〜2枚に簡潔にまとめる。
- Work Experienceは「数字」と「Power Verb」で、能動的な「実績(Result)」をアピールする。
- 誤字脱字は厳禁。必ずJDに合わせて「使い回し」ではなく「カスタマイズ」する。
英文レジュメの作成は、自分自身のキャリアの棚卸しと強みを再確認する絶好の機会です。
難しく考えすぎず、まずはこの記事のテンプレートを使って「叩き台」を作ってみてください。
あなたの強みが詰まったレジュメが完成すれば、それはシンガポール転職の「最強の入場券」になります。
自信を持って、次のステップに進みましょう!
素晴らしいレジュメが完成したら、次はいよいよ面接対策です!




